生産者について
BROVIA
愛が繋いだ4代に渡る家族経営の歴史
1863年ジャティント・ブロヴィアにより創業。息子アントニオが父を後を継ぐも1932年に若くして急逝。世界大戦による混乱期もあり1953年まで暫くブロヴィアとしての活動は途絶えるも、やがてアントニオの長男で祖父と同名のジャティントが大人になると弟妹達と共に再びワイン造りを本格的に再開。1980年代後半になりジャティントの娘2人が参画し、今日では姉エレナが主に栽培を担当し、夫アレックス・サンチェスが主に醸造を行い4代目当主として夫婦2人で力を合わせる。スペイン出身のアレックスは元々はワイン造りとは無縁なMBAホルダーのビジネスマンとしてのキャリアを歩んでいたが、エレナと出会った事でワインの世界に魅せられて一大決心をし、2001年にバルセロナからバローロへ移住。義理父の手法を踏襲しながら現場で学び続け、細かいチューニングを重ねてワイン醸造家としての才能を開花させている。既に20年近い経験を積んでいるが「品質向上に終わりわない、今でも毎年自然から学ぶ事は多い」と謙虚に語る。
垂涎のクリュ・バローロ、「ロッケ・ディ・カスティリオーネ」と単独所有の「ブレア」
代々畑に対する強いこだわりを持ち続けており、土地と品種の個性を守り、ワインで表現する事を最も大事にしている。伝統派かモダン派か、というような論争には興味を示さず、いずれにも属さないと考えている。本拠地カスティリオーネ・ファレット村には全バローロ中でも歴史的にトップクラスに評価されるクリュ、ロッケ・ディ・カスティリオーネとヴィレーロ、ガルブレット・スエ(別名;アルテナッソ)を所有し、そして隣村セッラルンガ・ダルバにバローロでは大変に珍しい単独所有するクリュ、ブレアから見事なバローロを造り出す。合計15haを所有し、年間生産量は約75,000本、うち約4万本がバローロ。
伝統的で自然な造り、ピュア、フィネス、エレガンス
仕立て、剪定、摘房など栽培法はそれぞれの区画、ヴィンテージ特性に応じて細やかに管理。2010年より完全オーガニックへ転換し認証を取得。平均樹齢は自然と収量が制限されるように50年から65年と高く保たれている。クリュ・バローロの醸造に関してはテロワールの個性を引き出す事を最大の目的としており全てのワインが同じ工程で行われる。セメントタンクにておよそ25-28度の温度帯で約3〜4週間の長めの醸し、適度なピジャージュ、ルモンタージュによる自然発酵で優しい抽出を心掛ける。最終的にはフリーランの最良ワインのみを自社で使用し、若樹からのワイン及びプレスワインは他所へバルク売りされる。スラヴォニア産、フランス産の大樽で熟成後にノンフィルターで瓶詰め。